弓工房blog

白井弓子のブログです。 お知らせや、時々つぶやきなど。
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メディア芸術祭の審査委員をさせていただくことになりました

この度、第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査委員をさせていただくことになりました。

私自身はメディア芸術祭第3回からの応募者でした。出品作は同人誌、ウェブコミック、商業作品…その時々で色々な形になりましたが、メディア芸術祭ではどれもそれぞれに一つの応募作品で、それは今も変わる事がありません。
どのような形であっても漫画でさえあれば応募資格があり、評価される可能性がある。この賞の存在は、私にとってずっと励みになってきました。
自分がそのメディア芸術祭の審査委員をつとめる事になるとは思いも寄らない事でしたが、この長年の経験も役に立つかと思い、お受けする事にしました。
今回もバラエティにとんだ作品が応募されている事と思います。微力ながら、見識ある諸先生方とともに、自分なりの視点で審査できるよう努力して参ります。よろしくお願いいたします。

第21回文化庁メディア芸術祭 
募集概要(審査委員一覧あり)
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ワールドコン@ヘルシンキレポート

大変遅ればせながらワールドコンレポートを掲載します。(夏からペーパーで配っていたものとほぼ同じものです。)

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海外旅行は25年ぶり、ヨーロッパ旅行はほぼ30年ぶり、飛行機乗るのさえ10年ぶり、という私が初の北欧フィンランドへ、しかも世界SF大会ワールドコン75へ行く事になりました。日本SF作家クラブ有志の団体ツアー。2017年8月9日から13日にわたって開催されたワールドコンは5日間続くコミティアのような、そうじゃないような…なじみ深さと、全く違う感じ楽しんできました。

paper2017_08_20_1.jpg ワールドコン75会場

paper2017_08_20_2.jpg日本SF作家クラブのブース

ワールドコンで日本SF作家クラブがブースを出すのは初めての事なのだそうです。その記念すべき第1回において『WOMBS』は日本SF大賞受賞作として大プッシュしていただくことになりました。大きなタペストリー、試し読み冊子、プロモーションブックでも大きく扱って頂き非常にありがたかったです。なのに事務局のYOUCHANさんやWOMBS担当編集者がいっしょうけんめい作ってくださった各種冊子が税関で止められるといういきなりのトラブル!藤井会長はじめ英語が話せる方々が奔走、そのかいあって初日に無事荷物を取り返し、ブースが完成していたのでした。(私は観光組とともにタリンへ^^;タリンはきれいでした。)

大会2日目から参加。ブースに次々興味を持って来る人に、すごいSFの方が入れ替わり立ち替わり英語でWOMBSの内容を説明してくださるありえなさ。かたわら自分も作者としてつたない英語で受け答えし試し読み本を渡していました。一見ブースが同人誌即売会の雰囲気と似ているだけにいつもとコミュ度の違いがこたえたのか参加1日目は私が燃え尽き^^;2日目からは求められて絵入りサインしたりしているうちになじんできました。やはり絵描きは絵を描くと落ち着くのです。


パネル

ワールドコンでは常に多くの部屋やホールを使って企画が行われています。主に対談形式で行われるトーク企画(パネル)ではすごくおもしろそうなテーマがてんこ盛り。私的には"military SF by woman author""onder woman in genre fiction""girl power!cool comics written by woman"などがずばり。日本アニメをテーマにしたものもいくつかあったようですが人気で札止めも多かったとか。とはいえいざ参加してみると特に英語が母語な話者の弾丸トークは全く聞き取れず残念でした。ほとんどのパネルは英語で行われフィン語への翻訳さえもなし。フィンランド人を含め基本皆が英語を聞き話す前提で動いていました。なかなか厳しかったのでイタリア人イラストレーターのワークショップに参加したりする方向へ…。

4日目には日本SFとファンダムを紹介するパネルあり。日本のファンダムと星雲賞、日本SF作家クラブからの参加者や日本SF大賞を紹介したり。シン・ゴジラ特別賞受賞の紹介の時は拍手と歓声が上がっていました。やはり人気があります。 私はその最後の10分弱をいただき、自分の言葉で、日本語でWOMBSを紹介する機会を得ました。受賞の言葉で話したような事をコンパクトに。同行した日本SF等の研究者ドゥニ・タヤンディエーさんが通訳してくださったおかげで自分のつたない英語では伝えきれないニュアンスも伝わったようで、「妊娠出産もまた戦いである」であ~と反応があったり、笑いが起こったり、ストレートな反応がうれしかったです。

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その後ブースでも「試し読みを読んだがとても良かった」「普遍的な内容だと思う」「続きが読みたい」等声をかけていただくことも増え、ほんとに話して良かったと思いました。まだ全編が英訳される予定はありませんが、待ってくれている人は世界に必ずいる、と思えたことは私にとって何よりの宝になりました。実はイタリア語版も途中で止まってしまっているのですが、それを読んだ方がブースに来て下さって「続きが読みたい」と…ありがたいことです。そして切ない。日本語と、あとタイ語では最後まで読む事ができるのですが。(2017年10月現在)

ヒューゴー賞

ヒューゴー賞は本当にたくさんの部門があります。ノヴェル、ノヴェラ…よくわからぬうえに読んでないので投票できず。映像系とグラフィックストーリー部門のみ。グラフィックストーリー部門では私も投票したMONSTRESSで日本人女性タケダサナさんも受賞しました。タケダさんはマーヴェルで描かれていてコミティアと同時開催の海外漫画フェスにも来られてたようです。例年の様子を知る方によると、小説やファンダムでも今回はいつにもまして女性受賞者が多かったのが今回の特徴だったようです。前年バックラッシュの組織票騒ぎでで苦しめられたのでさらにその反動もあるのかもしれません。背景の不穏さはさておきセレモニーはなごやかなものでした。ソファーを壇上において登壇者がくつろぐ演出や、同時テキスト表示など工夫された演出が印象的でした。

追記
MONSTRESSの日本での出版が決定しました!


招致合戦 

ワールドコン開催国はオリンピックと同じように各国のSFファンダムが招致するシステムになっています。2020年招致をめざすニュージーランドを応援すべくリボンをつけて歩き回りました。理由はいとこが住んでいるからです。ええ、観光とワールドコンと親戚訪問を兼ねようとしています(笑)ニュージーランドはThe Lord of the Ringsのロケ地である事をプッシュしていました。招致されればロケ地ツアーが間違いなく行われるでしょう。とはいえ基本アメリカ開催なので、あまり他国での開催が続くと不満が出るらしく、なかなか案配が難しいようです。
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嵐のようなjapanパーティー、自己管理能力の固まりのような会長の姿、ミーハーに喜んでしまった生W.J.ウィリアムス、生ジョージ・R・R・マーティン、等々語れば尽きる事がありませんが…貴重な体験でした。


おまけ
ヘルシンキの本屋さん(店名忘れてしまった…)

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柴田勝家さんとさんざん道に迷ったあげくたどり着いたマニア向けの本屋さん。日本漫画は英訳フィン訳いちばんいい棚にたくさんありました。フィンランド人漫画を買いたかったのですがここにはわずかしかなく。やっと買ったこれ、よく考えたらなんとなく見覚えがある気も…海外漫画フェスタ?フェギュア、ボードゲーム等も充実していました。

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同行の日本SF作家クラブの皆様、SFファンダム、SF関係の皆様には大変お世話になりました。試し読み冊子の無料配布という破格のチャレンジをしてくださった担当氏、小学館様にも本当に感謝しております。ありがとうございました。

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雑誌pen 2017年11月1日号 に掲載されました

雑誌pen 2017年11月1日号はSF絶対主義、と銘打たれたSF特集です。
『WOMBS』も取り上げられ、インタビューと解説が4ページにわたって掲載されています。
ぜひお確かめ下さい。SF映画、小説、漫画についての大特集で大変よみごたえがあります。

Pen Magazine No.439

名作から最新作まで、SF映画・小説・マンガを総まとめ! Pen最新号「SF絶対主義。」が好評発売中。 | News&Topics | Pen Online

ナタリーでも取り上げていただきました。




WOMBSを描いた理由というのは究極につきつめると「戦闘服の妊婦という絵をおもいついたから」になるわけですが、なぜ思いついたかを考えると自分の体験とかフツフツと思い詰めていた事とかが芋づるのように出てくる。どの芋づるが出てくるかは聞き手さんや状況による…自分の書いたものや、インタビューを受ける度に微妙に違う自分の答えを見て思うところです。今回のインタビューは妊娠出産体験のあるライターさんが大変深く共感を持って読み込んでくださったうえで行われました。妊婦あるあるや妊婦ならではの重心の描写に感心してくださりつつ、仕上がりはきゅっと硬派になっており、脇道それ放題のインタビューをおもいかえすにすごいなあと思った次第。渡辺英樹氏の解説もSFマガジンのものにつづいて詳細かつ明快です。感謝。

そういえば南信長氏による日本SFマンガ70年図表にも加えていただけてうれしかったです。サブジャンルの「ファンタジー」にイバラード物語が入っていたり、細やか。オススメSFマンガも。各ジャンルの濃い特集で取り上げていただけてとてもうれしいことでした。さて、しばらくは迫るブレードランナー2049公開を楽しみにすごします。

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トークイベント感謝

10月8日に東京は下北沢の本屋B&Bで開かれたトークイベント無事終了しました。
本屋B&Bさんは初めてうかがったのですが、魅力的な本のセレクト&おいしいビールというかなり最強な組み合わせで、イベントの無いときにもう一度行きたい感じのお店でした。(私たちの前後にも面白げなイベントがあり、近所にあって欲しかった。いや近所にあったらやばい…)
 河野真太郎さんとは初めてお会いしたのですが、WOMBSをずっと気に入って読んでくださっており、質問されるがままどんどんお話ししていく形になりました。主に「WOMBS」や「イワとニキの新婚旅行」についてが多かったのですが、河野さんの著書『戦う姫、働く少女』に書かれているような女性と労働のテーマについても時々入っていき、興味深いお話しが聞けたように思います。
 私が影響を受けたものについての話も結構な割合になりましたが、じっさい直接間接に膨大な作品、クリエイターの影響を受けていることを改めて実感します。珍しく佐藤史生先生の影響にふれることができたのもよかったなあと。それに自分の実体験とそのときもった感情が合わさり、自分の創造物になっていく。
  ミニサイン会でしめ、楽しい雰囲気で終わる事の出来たトークイベントでしたが、今度は河野先生に私が質問する会があったらな~と。来て下さった皆様、励ましの声を掛けて下さった皆様、お世話になった皆様、どうもありがとうございました!


白井弓子×河野真太郎
「女性の世界を開く鍵を探して」

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白井弓子×河野真太郎 「女性の世界を開く鍵を探して」2017/10/08 Sun

10月8日に東京の本屋B&Bでトークライブが開かれる事になりました。
対談形式で、『戦う姫、働く少女』を先日上梓された河野真太郎さんとお話しします。
女性と社会、労働…といったテーマ…をふまえつつ『WOMBS』についてのつっこんだ話や
ざっくばらんな楽しいお話しになるのでは?
と予想しています。お時間のある方はどうぞお越し下さい。


2017/10/08 Sun
白井弓子×河野真太郎
「女性の世界を開く鍵を探して」
『イワとニキの新婚旅行』(秋田書店)
『戦う姫、働く少女』(堀之内出版)刊行記念

出演 _ 白井弓子(漫画家)
河野真太郎(一橋大学大学院商学研究科准教授)
時間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場所 _ 本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order

チケットなど詳細はこちらでご覧下さい。
本屋B&Bの詳細ページへ

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